
生活が便利になったにも関わらず、というよりはむしろ便利になったからこそ、腰痛、肩こり、太りすぎなどなど現代人の不調が起こっています。すぐにできる3つの簡単な方法があります。![]()
現代人は動かなすぎ!?「動かないことによる弊害」が起こっている!

現代の生活はとても便利になりました。自動洗濯機に乾燥機、食洗機に自動掃除機……。テレビも電気もリモコンで、移動は車。これでは動く機会が減っても不思議ではありませんよね。
実際、一日の平均歩数は女性6,352歩、男性7,214歩(平成21年)で、これは5年前と比べてみると、少しずつ減少してきています。ちなみに健康日本21で目標とされているのは女性8,300歩以上、男性9,200歩以上。約2,000歩足りない計算になります。
でも人間は「動物」、つまり「動く」「生物」。太古の昔から身体は同じ体勢でずっとじっとしているようにはできていません。そこで、現代人にはなんと「動かないことによる弊害」が起こってしまっているのです。
例えば座りっぱなしで起こる肩こりや腰痛、そして冷え症や便秘、むくみ、生理痛やなんとなくのだるさ。さらには年齢とともに気になってくる体型の崩れやたるみなど。これら全て「動かないこと」と密接に関係しています。なぜなら同じ体勢でいると血流が悪化し、筋肉も固くなって「コリ」が起こるからです。また、あまり筋肉が使われないままだと、身体全体が省エネモードになって太りやすい身体に。特にテレビとパソコンの普及に伴って、「動かないことによる不調」が増加の一途をたどっている気がします。
ではどうすればいいのでしょうか?
あなどれない普段の『生活活動』
ゴルフと掃除機かけの運動量は一緒!
意外かもしれませんが、運動と同じ生活活動を比べてみると、例えばカートに乗ってのゴルフと掃除機かけは同じ運動量です。また、水中運動や卓球は通勤と一緒、ソフトボールと野球は子供や動物と遊ぶのと同じ運動量が期待できます。
さらに、あまり目立った運動をしていなくても太っている人と痩せている人がいますよね。実はこの差は、日中例えばソファーに座ってあまり動かないか、一日中立ったり座ったりしているかの違いだという調査結果もあります。コマメに立ったり座ったりするだけで、一日約350kcalものエネルギー消費量の差になり、これを一週間に換算するとなんと2,450kcal。この数値は、体重50kgの女性がフルマラソンした場合の消費カロリーとほぼ同程度(フルマラソンの方が少ないぐらいです)。つまり「週1でフルマラソンをするのと、こまめに動く人は、同じだけの運動をしている」のです。
身体の調子を整える
カンタン3つの基本習慣

「こまめに立つ」
少なくとも最低でも一時間に一回は姿勢を変えましょう。それだけで肩こりや腰痛が改善する人もたくさんいらっしゃいますし、前ページでご紹介したように立ったり座ったりすればきちんとしたダイエットにもなります。なんと、計算上はこまめに立ったり座ったりするだけで食べるものを変えなくても年間で15kgくらい痩せることが可能という話もあるくらいです。
さらに人間の筋力は「寝たきり一日で一つ年をとる」くらい低下します。つまり動かなければ動かないほど筋肉は落ちてゆき、しかも、筋力の低下はなんと30代から始まってしまうのです。若々しく元気な身体を目指すなら、ぜひ「こまめに動く」ことを心がけてくださいね。
「きちんとした姿勢で立つ」
人間の身体は1.0G、つまり重力に適応しています。立つために必要な主な筋肉は「抗重力筋」と言いますが、これはプロポーションを整えたり寝たきりを防ぐ作用のある筋肉群です。
まっすぐできちんとした姿勢で立つと、この「抗重力筋」が効果的に鍛えられます。横から見たときに、外くるぶしの少し前、膝、股関節、肩、耳の後ろが一直線になるような姿勢が理想です。わかりにくい場合は、一回思いっきり伸びをして、それですとんと降りてみてください。比較的良い姿勢に近くなっていると思います。余裕があればデジカメか、誰かにチェックしてもらいましょう。
「深呼吸する」
深呼吸するだけで、胸が開いて背中が伸びますし、深呼吸には副交感神経を刺激する作用があるので、血管が開いて血の流れが改善、リラックスして筋肉もほぐれます。
さらに深呼吸は一回で普通の呼吸の1.6倍もの空気を換気できるので、酸素を多く取り込めることに。個人的にはお手軽でお金もかからない「酸素バーより深呼吸」をおススメします。
詳しくはガイドの新刊、不調を改善し重力に負けない身体を作るシンプル習慣『「立つだけ」ビューティ』でも解説していますので、興味のある方はぜひご参考になさってください。