原子力推進を掲げる自民党と脱原発を押す野党の2013年7月の戦いは自民党の圧倒的勝利に
終わりました。 前回の衆議院戦もそうでしたが国民の7割が脱原発を支持し、その中たったの
17%の票を集めた自民党が選挙で圧勝し原発推進を国策とすると言うのです。
その原因は偏に選挙に対する国民の無関心を表す投票率の低迷です。
僅か17パーセントの支持率でも投票率が50パーセントなら実質32%の国民の支持を得たと
選挙で見なされるからです。 また最悪なのが脱原発を標語に当選を目論む雑魚のような
乱立する野党です。国民の70%の脱原発票も乱立する野党に割り振ればそれぞれ数%
の得票率で小選挙区では自民党候補が軒並み一人勝ちは必然と言うことです。 選挙制度
を変えても、国民の政治に対する関心は変わらず政治への民意反映は望めず、
ますますの国民の無関心が増長すると言う次第です。
それにあぐらをかいて選挙制度も改悪に次ぐ改悪で改憲まで手中に入れた与党が増税に
疲弊させられる国民を道連れに何処へ行くのか知れたものではないと言うのが現実です。
この先に在るものは明白。国家の衰退でありその先に破綻と国家消滅が垣間見られると
言う次第です。 過去に歴史に登場して消えて言った数多の民族と国家の辿った道筋を
私達の国もしっかりと踏襲して歴史に新たな教訓を提供するのも間近と言う次第です。
そして前世紀最大の歴史学者のアーノルド・トインビーの 「歴史の教訓とは、人類は歴史の
教訓に学ばない事だ。」という遺訓の確かさが証明されると言う次第です。
以下は大多数の国民の悲願である「脱原発」だけを掲げて当選した議員が一人だけいた事を
社説で取り上げた奇蹟的事件を報じるネットニュースです。
山本太郎氏当選 「脱原発」求めるうねり
参院選東京選挙区では脱原発を訴えた無所属新人の山本太郎氏が当選した。圧勝した自民党は、原発の再稼働や原発輸出に前のめりだが、原発ゼロを求める有権者の意思を謙虚に受け止めるべきだ。
山本氏は、NHK大河ドラマにも出演した俳優だ。二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故を機に脱原発運動に身を投じ、昨年十二月の衆院選では東京8区に立候補。次点で落選したが、七万票余りを集めた。
今回の参院選にも立候補し、「今も原発を続けようと思うことが理解できない。原発事故の影響がはっきり伝えられていない。どうして国会ではっきり言う人がいないのか。ぼくは被ばくしたくない、愛する人にも被ばくしてほしくない」などと訴え続けた。
政党や大組織に属さず、ボランティアとカンパが戦いの支えだった。六十七万票近くを集め、自民党現職の武見敬三氏を上回る堂々の四位当選は、脱原発を求める有権者がいかに多いかを物語る。
全国的には六十五議席を獲得した自民党の「圧勝」が報じられるが、東京選挙区では改選数五のうち、原発「容認」派は自民党の丸川珠代、武見両氏の二人にすぎない。
公明党の山口那津男氏は「原発ゼロを目指す」、共産党の吉良佳子氏は「即時原発ゼロ」をそれぞれ掲げた。山本氏を含め東京では脱原発派が過半数を占める。
神奈川、千葉、茨城で当選した民主党は三〇年代の、神奈川、埼玉で議席を得たみんなの党も二〇年代の原発ゼロをそれぞれ掲げており、首都圏では神奈川、埼玉両選挙区でも原発推進は少数派だ。
全国的にも自民党が比例代表で得たのは改選四十八議席中十八議席。三十一ある改選一人区での二十九勝も、一人しか当選できない選挙制度によるところが大きい。
原発再稼働、輸出が絶対的な支持を得たわけではないことを、安倍晋三首相をはじめ政権幹部はまず、肝に銘じるべきだろう。
山本氏が「今がスタート地点」と指摘するように、本番はこれからだ。安倍内閣は参院選「圧勝」に意を強くして、原発再稼働や輸出の動きを加速するだろう。
これに待ったをかけ、脱原発というエネルギー政策の大転換を図るには、それを目指す政治勢力がバラバラでは不可能だ。
党利党略にとらわれず、小異を捨てて大同につく政治決断や、実現可能な工程表をつくり、それを着実に実現していく緻密な政治戦略もまた、必要なのである。