パリねえ花の都という華やかさは良く知られていますが、その地下にある広大な採石場に
ついてはすっかり忘れられています。 何のことはない地下に在る優良な石灰岩層で切り出した
岩でほぼ全ての地上の建物が建設されているというだけの事です。 ということで地上の建物の
容積に等しい空間がパリの地下にはあるという事なのです。
何処に在るのかというとモンマルトルの丘の下は素晴らしい石灰岩の採掘場でした。 そして
南側にあるモンパルナス駅の周辺も広大な採掘場が残っていて一部は現在も見学が可能です。
このカタコンベ(地下墓所)もその一部です。
すさまじい量の人間の骨が所狭しと展示されていますが全て本物のパリの住民の骨です。パリでは
人が死ぬと各所に在る広大な墓地に埋葬され骨になると王様も貴族も庶民に奴隷も何の区別もなく
石灰岩の採掘跡に投げ捨てられていたのです。革命のあたりから骨が個人の墓所に取りおかれる
様になりましたがそれはつい200年ほど前からのお話で、それ以前はご覧の通りの惨状です。
余分ですがパリの人骨はとっても小さいです。ベルサイユ宮殿や各地の城に残っている寝台を見ると
驚きます。大人の寝台なのに150どころか130㎝位の長さで今の日本人はとてもでは無いが寝れません。
シャレコウベも見てみると分かりますがヨーロッパ人のような楕円ではなく日本人とほぼ同じ円形で
しかも非常に小さく直径は14~5センチでまるで子供の頭蓋骨です。 残されている便器や馬車を見ても
驚くほど小さくまるで小人の世界に来たような錯覚です。 今日のヨーロッパ人種の巨大さとつい200年
前のパリの住民は別人種ではないかと勘繰りたくなる程です。 もちろんケルト人やアングロサクソンや
ゲルマン人などの骨格とサイズとはどうも符合しない現実には愕然とします。
まあ、分からないことはさておいてパリの町には今も広大な地下空間が広がっており、その場所には
水がたまっていたり、コウモリが住んでいたり、ネズミさんが走り回っているというのは想像の通りです。
以下はパリの町に住んでいる招かざる生物を駆除するために大金がばら蒔かれるというパリらしい
ネットニュースです。
ネズミ駆除に1.8億円、仏パリ市が美化計画
2017年03月13日 14:18 発信地:パリ/フランス
環境
http://www.afpbb.com/articles/-/3121142?cx_part=txt_topics

【3月13日 AFP】フランス・パリ(Paris)のアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長は12日、ネズミの駆除に150万ユーロ(約1億8000万円)を投じ、灰皿の設置を進めるなどして市内を美化する計画を明らかにした。
仏週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du Dimanche)とのインタビューで、イダルゴ市長は清潔な都市づくりを「最優先」とする10か条の対策を発表。清掃作業員や衛生指導員の増員や、ごみ収集時間の延長、飲食店やビルの出入り口への灰皿設置の推進などを挙げた。
パリ市内で回収されるたばこの吸い殻は年間150トンを超える。
イダルゴ市長は「文明都市において、街をきれいに保つのは全市民の責任だ」と指摘。考え方や習慣を変えるよう市民に呼び掛けるとともに、「東京では何もかもが清潔なのに、ごみ箱がない。人々がごみを投げ捨てず、持ち帰るからだ」などと述べた。
イダルゴ市長によると、市では150万ユーロの予算からネズミ用のわなを新規購入するほか、市内に設置されている約3万個のごみ箱を木製かアクリル樹脂製のカバーで覆う計画だという。(c)AFP
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