アメリカ大陸にはいろいろな植物が生息しているのですね。 チョコレートの原料になるカカオや

初期のコカコーラの原料にされていたコカの木が有名です。覚醒作用のあるコカインの原料で現在
では使用禁止となりカフェインに置き換えられたコーラが販売されているそうです。

そして最近はアマゾン流域に生息する蔓植物から煮出したアヤフアスカが注目されています。
以下参照


アヤワスカ(ケチュア語: Ayahuasca、Ayawaska)は、南アメリカのアマゾン川流域に自生するキントラノオ科のつる植物バニステリオプシス・カーピ(Banisteriopsis caapi、以下カーピ)のこと。または、カーピに、ジメチルトリプタミン (DMT) を含む植物(プシコトリア・ウィリディス Psychotria viridis(チャクルーナ)やディプロプテリス・カブレラナ Diplopterys cabrerana(Chaliponga))を加え、煮出して作られた向精神性の飲料。服飲すると、嘔吐を伴う強力な幻覚作用をもたらす。主にアマゾン西部の先住民族がシャーマニズムの儀式や民間療法、宗教儀式などに用いる。■身体的作用アヤワスカ茶は苦みが強く、ひどい味がするため飲み込むことが困難なほどである。服飲すると、激しい吐気、嘔吐、下痢をもよおす場合が一般的で、そのため先住民族のシャーマンは、アヤワスカの儀式を、嘔吐により身体から寄生虫や毒などを取り除く「浄化」と呼ぶ。アヤワスカを頻繁に飲んでいるシャーマンが吐気や嘔吐の症状を示すことは稀である。吐気や嘔吐は、ハルマリンの作用によるものである。いくつかの部族は、儀式の前に食事制限を行う。肉や塩分、アルコールなどを控えることで吐気を和らげることができる。その他の身体的作用は、血圧と心拍数の上昇、耳鳴り、めまい、悪寒、発汗、倦怠感、眠気、下痢などがあげられる。服飲後30分ほどで効果が現れ、作用時間は2〜6時間程度。■禁忌モノアミン酸化酵素阻害薬やSSRI抗うつ薬と併用すると、セロトニン症候群を引き起こし、血圧の上昇、昏睡、死亡にいたる場合がある。また、チラミンを多く含む食物は、交感神経を刺激し高血圧を引き起こす可能性がある。ビール、赤ワイン、豆腐、大豆、チーズ、加工された魚、ソーセージなどがこれにあたる。■精神的作用視覚に及ぼす作用が特徴的で、目を閉じると、鮮やかなイメージが夢を見ているかのように連続して現れる場合が多い。訓練を積んだシャーマンが体験する「ヴィジョン」と呼ばれるイメージにはおおむね段階があり、まず幾何学模様が現れ、植物、動物、幻想的な建築物や都市という順序で展開するという。ヘビ、ジャガーなどのネコ科動物、裸の黒人女性などのイメージが多く報告されている。シャーマンはアヤワスカの幻覚効果を通じて、はるか彼方の惑星を見たり、遠方に住む親戚の健康状態を知ったり、紛失した物の在処や、配偶者の浮気相手、患者を病気にした呪術師の身元をつきとめたりする。■医療における可能性アヤワスカにより喚起される変性意識状態は、一時的な自我の崩壊を起こし無意識と向き合うことで大きなセラピー効果をもたらすとされる。1993年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のチャールズ・グロブ医学博士、薬理学者のJ.C.キャラウェイ、デニス・マッケナらが、ブラジルのウニオン・ド・ヴェジタル信者15名を対象に精神鑑定を行った。被験者は10年以上団体に所属し、定期的にアヤワスカを飲用していた。鑑定の結果、彼らは極めて健康であり、過去に患っていたアルコールなどの依存症、うつ病、不安障害からの改善を示した。神経症や精神病の傾向は皆無だった。また、血液検査では、気分を調整する神経伝達物質であるセロトニンの再取り込み部位の増加を確認し、抗うつ薬と同様の効果が得られることを示唆している。ペルーのタキワシ治療施設では、アヤワスカを使用し、アルコールや薬物(主にコカイン、ヘロイン)依存症の治療に取り組んでいる。国境なき医師団の仕事のためにペルーを訪れたフランス人医師が開設した。対照実験ではないが、6名でのアヤワスカのうつ病に対する効果に関する研究では、ハミルトンうつ病評価尺度にて、摂取の翌日でスコアは平均62%減少し、21目では82%減少していた。■法規制アヤワスカ茶に含まれる成分であるDMT(ジメチルトリプタミン)は、国際的にスケジュールI薬物に指定され、あらゆる所持、使用が禁止されている。日本においても、麻薬及び向精神薬取締法において規制されている。2006年、アメリカ合衆国最高裁判所は、ブラジルの宗教団体ウニオン・ド・ヴェジタルのアメリカ支部に対し、宗教的自由回復法に基づいて宗教儀式におけるアヤワスカ茶の使用を認める判決を下した。ブラジルでは、1980年代半ばに宗教上の使用が合法化されている。
米国で密かに広がるアマゾンの幻覚飲料「アヤフアスカ」
2017年01月20日 17:02 発信地:ロサンゼルス/米国

【1月20日 AFP】ドミニク(Dominique)さんはコカイン中毒で、タバコも1日2箱吸っていた。しかし幻覚作用のある飲み物「アヤフアスカ」に出会ったことで人生が変わったという。
フランス系米国人女性のドミニクさんは米ロサンゼルス(Los Angeles)在住。本名は明かしたくないという。全米ではドミニクさんをはじめとする多くの人が薬物依存やうつ病、心理的外傷を克服するために南米アマゾン(Amazon)産の強力な幻覚作用を持つアヤフアスカに頼るようになっている。
シャーマンの儀式の一環として用意され、消費されてきたアヤフアスカは、特にハリウッド(Hollywood)やシリコンバレー(Silicon Valley)で支持者を増やしている。
アヤフアスカの支持者には英ロック歌手スティング(Sting)、米シンガー・ソングライター、ポール・サイモン(Paul Simon)、米ピアニスト/シンガー・ソングライターのトーリ・エイモス(Tori Amos)、米女優リンジー・ローハン(Lindsey Lohan)ら著名人もいる。支持者らはアヤフアスカが他とは違うスピリチュアルな経験をもたらしてくれると語る。アヤフアスカを飲むことで、他の従来の治療法では対処することができなかったトラウマを克服することができると大勢が語っている。
ミネソタ大学(University of Minnesota)スピリチュアリティー・ヒーリングセンター(Center for Spirituality and Healing)のデニス・マッケナ(Dennis McKenna)助教によると、ニューヨーク(New York)、ロサンゼルス、サンフランシスコ(San Francisco)をはじめとする都市で夜ごとにアヤフアスカを使う約100の儀式がひそかに行われている。
マッケナ氏は、アヤフアスカは米国で違法とされる幻覚誘起物質ジメチルトリプタミン(DMT)を含み、通称「エクスタシー(Ecstasy)」と呼ばれる合成麻薬MDMAやヘロインと同じカテゴリーに分類されているため、全米で行われている儀式の正確な数を把握することは難しいと語る。
アヤフアスカを使った人は、最も恐ろしいものなどに対抗することのできる体外離脱体験について語る。レナード(Leonard)と名乗った人は「ピンク色とスミレ色のツバメと緑色の幾何学的図形を見た」と回想する。
しかしこうしたまぼろしは「恐怖」と呼ばれるもっと暗いものを伴うことが多い。ユーザーはかなりの嘔吐(おうと)も経験し、これは「浄化」と呼ばれる。
ジェフ(Jeff)と名乗った人は「浄化の側面には大きなカタルシスがある」「人々はそれ(アヤフアスカ)をジャングルの虫下しと考えている」と語る。
■他の薬物と混ぜると危険も
特に素晴らしい体験が得られたわけではないと語る人もいれば、根本的に変わったと語る人もいる。
レナードさんは「私はタバコを止めて、瞑想(めいそう)と自然と再びつながることを始めた」と語る。「両親とも和解した」
米西部にある2つのブラジル教会は、アヤフアスカを神聖な物として使うことが例外的に許されている。ブラジル教会におけるアヤフアスカの使用を研究するハーバーUCLA医療センター(Harbor-UCLA Medical Center)の精神科医、チャールズ・グロブ(Charles Grob)氏は、アヤフアスカに対する考え方が変化し、徐々に受け入れられていることは研究する価値があると語る。
グロブ氏は、「西洋医学や精神医学では、薬物乱用者やアルコール依存症患者の治療で苦労することが多い」「だから間違いなくそれ(アヤフアスカ)について検討する価値がある」と述べた。
米国のアヤフアスカの研究者は法的な障害に直面しているが、その研究の大半はアヤフアスカが合法とされているスペインやブラジルなどの国で行われている。
グロブ氏によると、ブラジルでは慢性的なうつ病を患っている人々や、抗うつ剤があまり効かない人々が参加する試験的研究が行われており、暫定的な結果は良好だという。
それでも研究者らは、特に他の薬物と混ぜた場合にアヤフアスカは生命に関わりかねない危険を伴う恐れがあり、精神病エピソードの引き金ともなり得るので、ぜんそく、てんかん、そううつ病、統合失調症の患者はアヤフアスカの使用を避けるよう警告している。(c)AFP/Veronique DUPONT