おいしくないオリーブオイルって良く見かけますよね。 なんでもかんでもエキストラバージンオイル
とかかれていますが実態は8割りが偽りだどいうのです。どんな食材でも野放しの偽装天国と言われる
日本の食品業界ではオリーブオイルに関しても野放しで政府も業界も何一つ規制が無いというのです。
ということは頼りは私たちの唯一の検査機関は自分の舌だけと言う次第です。
以下は世界中で横行するオリーブ油にまつわる偽装の深刻さを報じるネットニュースです。
オリーブ油に関する前回の記事はこちら
オリーブオイルにまがい物横行 http://blogs.yahoo.co.jp/semidalion/48981530.html
2014/6/11(水) 午後 7:54 | ||
2014/6/11(水) 午後 7:52 | ||
2014/6/9(月) 午前 11:57 |
本物はわずか20%!? 驚くべきニセ・オリーブオイルの実態
CREA WEB 11月10日(火)12時1分配信
いま、大注目のオリーブオイルを、「品質」に注目して再検証! 食のプロ、オリーブオイルのプロである、日本オリーブオイルソムリエ協会理事長の多田俊哉さんが、食卓に置かれるオリーブオイルのチェック法と活用法を解説します。
連載終了後には、実際にオリーブオイルの「品質」と、本当の「美味しさ」を体験できるセミナーも開催!
第2回は、品質偽装オイルの「正体」を暴いていきたいと思います。果たしてほんとうに「オリーブオイル」なのでしょうか?
連載終了後には、実際にオリーブオイルの「品質」と、本当の「美味しさ」を体験できるセミナーも開催!
第2回は、品質偽装オイルの「正体」を暴いていきたいと思います。果たしてほんとうに「オリーブオイル」なのでしょうか?
発酵したりカビが生えたオリーブを平気で圧搾して作る悪臭漂うオリーブオイル
「オリーブオイル」と言えば、燦々と降り注ぐ太陽のもと、頬をよぎる地中海の風にそよぐ緑の果実をまっさきに連想する方も多いのではないでしょうか。農家の方々がたわわに実った完熟の輝くような果実を一粒一粒慈しむように収穫し、丁寧に手搾りで、というイメージは、オリーブオイルがすぐれた自然食品で健康効果も高いことに、まさにふさわしいものなのですが……。
確かに、今でもそうやって昔ながらに丁寧に作られるオリーブオイルはありますが、世界で年間300万トンを超えるほどにもなった大きな需要はそれだけでは到底賄いきれません。もう少し「大量生産」的な方法を用いないと、とても足りないのです。それでも、オリーブオイルは「自然の恵み」、「搾ったままの生のジュース」のような天然産物の製品であり、値段も他の油に比べたら高いのだから、きっと丁寧につくられているのだろう、と信じたくなる気持ちはよく分かります。
今回は、そんな「期待」と「常識」を裏切るような実態に迫りたいと思います。
そもそも「エキストラバージン」を騙る、品質「偽装」されたオリーブオイルとは、どういうものなのでしょう?
最も多いのは、収穫したオリーブ果実が発酵したりカビが生えたりしてしまっているのにそのまま搾ってしまって出来たオイル。これが、ひどい風味のオリーブオイルとなって市場に流通しています。
生のオリーブ果実は、とても傷みやすく繊細です。そのため、品質の素晴らしいオリーブオイルは収穫してから遅くとも12時間以内には搾られていますが、何ヘクタールも広がる広大なオリーブ畑で、いち早く収穫して、即座に搾油することは、なかなか難しいことです。ですので、少しずつ収穫して、何日か分を貯め込んでから一度に搾油を行う、といったことになりがちです。あるいは、「大量生産」的な方法として、オリーブ果実の生産農家と搾油業者が完全に分業化していて、たとえば数日間の収穫分を一度にトラックで引き取って搾油する、という方法も少なくありません。
この時、貯め込まれたオリーブの果実に何が起こるか? 水分と栄養分をたっぷり含んで熟した果実が、腐って発酵してしまうのにはそれほど長い時間はかかりません。そして、ちょっとでも腐ったりカビが生えたりした果実があれば、それはあっという間に全体に広がってしまいます。
こうやって作られたオリーブオイルは、その腐った、嫌な臭いや発酵による酸味、カビ臭さ、カビの持つ特有のエグ味などをそのままオイルの中に受け継いでしまいます。なぜなら、油は非常に臭いや味を吸着しやすいからです。
芝を刈ったばかりのような緑の香りとスパイシーでフレッシュな風味はどこかに消え、悪臭の漂う欠陥風味のオイルは、こうした果実の腐敗やカビだけが原因とも限りません。木が病気に冒されて果実にもその病変があらわれたもの、虫に食われた果実をそのまま搾ったもの、霜の害に冒されたもの、こうしたさまざまな果実の異変が、搾られてしまうとそのまますべて欠陥オイルの原因となってしまいます。
確かに、今でもそうやって昔ながらに丁寧に作られるオリーブオイルはありますが、世界で年間300万トンを超えるほどにもなった大きな需要はそれだけでは到底賄いきれません。もう少し「大量生産」的な方法を用いないと、とても足りないのです。それでも、オリーブオイルは「自然の恵み」、「搾ったままの生のジュース」のような天然産物の製品であり、値段も他の油に比べたら高いのだから、きっと丁寧につくられているのだろう、と信じたくなる気持ちはよく分かります。
今回は、そんな「期待」と「常識」を裏切るような実態に迫りたいと思います。
そもそも「エキストラバージン」を騙る、品質「偽装」されたオリーブオイルとは、どういうものなのでしょう?
最も多いのは、収穫したオリーブ果実が発酵したりカビが生えたりしてしまっているのにそのまま搾ってしまって出来たオイル。これが、ひどい風味のオリーブオイルとなって市場に流通しています。
生のオリーブ果実は、とても傷みやすく繊細です。そのため、品質の素晴らしいオリーブオイルは収穫してから遅くとも12時間以内には搾られていますが、何ヘクタールも広がる広大なオリーブ畑で、いち早く収穫して、即座に搾油することは、なかなか難しいことです。ですので、少しずつ収穫して、何日か分を貯め込んでから一度に搾油を行う、といったことになりがちです。あるいは、「大量生産」的な方法として、オリーブ果実の生産農家と搾油業者が完全に分業化していて、たとえば数日間の収穫分を一度にトラックで引き取って搾油する、という方法も少なくありません。
この時、貯め込まれたオリーブの果実に何が起こるか? 水分と栄養分をたっぷり含んで熟した果実が、腐って発酵してしまうのにはそれほど長い時間はかかりません。そして、ちょっとでも腐ったりカビが生えたりした果実があれば、それはあっという間に全体に広がってしまいます。
こうやって作られたオリーブオイルは、その腐った、嫌な臭いや発酵による酸味、カビ臭さ、カビの持つ特有のエグ味などをそのままオイルの中に受け継いでしまいます。なぜなら、油は非常に臭いや味を吸着しやすいからです。
芝を刈ったばかりのような緑の香りとスパイシーでフレッシュな風味はどこかに消え、悪臭の漂う欠陥風味のオイルは、こうした果実の腐敗やカビだけが原因とも限りません。木が病気に冒されて果実にもその病変があらわれたもの、虫に食われた果実をそのまま搾ったもの、霜の害に冒されたもの、こうしたさまざまな果実の異変が、搾られてしまうとそのまますべて欠陥オイルの原因となってしまいます。
エキストラバージンオイルはたった2割!?
さらに、搾る工程や搾ったオイルの保管で少しでも気を抜くと質の悪いオイルが出来上がってしまいます。
たくさんオイルを搾り取ろうとして果肉を加熱してしまったもの、タンクに溜まった澱を除去する手間を惜しんで、タンクの中の澱が腐敗発酵してしまったもの、あるいは前年かそれ以前の古い劣化したオイルを混ぜて瓶詰めしたもの、そして中には、オリーブオイルに安価な他の油を混ぜたものなど、もはや枚挙に暇がありません。
ここまでくると、それは「手間を惜しんだ」といった次元のものではなく、悪意に満ちたものです。そして当然ですが、それらのオイルには、本来エキストラバージンオリーブオイルだけが持つすぐれた健康効果も期待できません。
では、こうしたひどい品質のオリーブオイルは、どのくらい多いのでしょう?
店頭で販売されているオリーブオイルのほとんどに、最高品質規格である「エキストラバージン」と明記されているのを見れば、そうしたひどいオイルは少数、と勘違いしてしまいそうですが、実際は、最大生産国のスペインで作られるオリーブオイルのうち、「エキストラバージン」規格に該当するものは、たった2割程度しかないと推定されています。これは、生産量2位のイタリアや3位のギリシャでもほぼ同様と言われます。まあ、考えてみれば、最高品質のオイルばかりが作られているというのは一種の幻想でしょうが、それにしては、日本で販売されているオリーブオイルのほとんどが「エキストラバージン」というのはおかしいとは思いませんか?
日本だけでなく、アメリカやオーストラリアなどの大消費国でも同じような状況が起こっていますが、「エキストラバージン」規格にきちんと該当するオリーブオイルの生産量よりも、「エキストラバージン」規格を表示して販売されているオリーブオイルの量の方が圧倒的に多いのです。つまり、産地から消費地に届く間のどこかで、もともとの規格グレードが変わり、どうしたわけか、勝手に「エキストラバージン」となってしまうものが多い、ということなのです。
いったいなぜこんなことが起こるのでしょう?
これがオリーブオイル業界に広く起こっている一般的な出来事だとしたら、まさに業界全体の信用問題でしょう。少なくとも、他の多くの食品の生産において、ここまでひどい不正のやりたい放題というのは、あまり目にしないものです。どうしてオリーブオイルだけ、こんな惨状になっているのでしょう? 品質に関する国際間の厳格な取り決めはないのでしょうか?
たくさんオイルを搾り取ろうとして果肉を加熱してしまったもの、タンクに溜まった澱を除去する手間を惜しんで、タンクの中の澱が腐敗発酵してしまったもの、あるいは前年かそれ以前の古い劣化したオイルを混ぜて瓶詰めしたもの、そして中には、オリーブオイルに安価な他の油を混ぜたものなど、もはや枚挙に暇がありません。
ここまでくると、それは「手間を惜しんだ」といった次元のものではなく、悪意に満ちたものです。そして当然ですが、それらのオイルには、本来エキストラバージンオリーブオイルだけが持つすぐれた健康効果も期待できません。
では、こうしたひどい品質のオリーブオイルは、どのくらい多いのでしょう?
店頭で販売されているオリーブオイルのほとんどに、最高品質規格である「エキストラバージン」と明記されているのを見れば、そうしたひどいオイルは少数、と勘違いしてしまいそうですが、実際は、最大生産国のスペインで作られるオリーブオイルのうち、「エキストラバージン」規格に該当するものは、たった2割程度しかないと推定されています。これは、生産量2位のイタリアや3位のギリシャでもほぼ同様と言われます。まあ、考えてみれば、最高品質のオイルばかりが作られているというのは一種の幻想でしょうが、それにしては、日本で販売されているオリーブオイルのほとんどが「エキストラバージン」というのはおかしいとは思いませんか?
日本だけでなく、アメリカやオーストラリアなどの大消費国でも同じような状況が起こっていますが、「エキストラバージン」規格にきちんと該当するオリーブオイルの生産量よりも、「エキストラバージン」規格を表示して販売されているオリーブオイルの量の方が圧倒的に多いのです。つまり、産地から消費地に届く間のどこかで、もともとの規格グレードが変わり、どうしたわけか、勝手に「エキストラバージン」となってしまうものが多い、ということなのです。
いったいなぜこんなことが起こるのでしょう?
これがオリーブオイル業界に広く起こっている一般的な出来事だとしたら、まさに業界全体の信用問題でしょう。少なくとも、他の多くの食品の生産において、ここまでひどい不正のやりたい放題というのは、あまり目にしないものです。どうしてオリーブオイルだけ、こんな惨状になっているのでしょう? 品質に関する国際間の厳格な取り決めはないのでしょうか?
日本では「エキストラバージン」の表示に規制はない
前回、オリーブオイルの品質を規制する国際機関はあるが、その決まりごとは機能せず、加盟国でも守られていない、ということをご紹介しました。オリーブオイルの格付けは、古くはギリシャ世界から存在した、と伝えられていますが、昔からオリーブオイルの「品質」への関心は高かった、ということでしょう。それは同時に、規格を決めては破られ、という歴史の繰り返しであり、オリーブオイルに関しては古くから品質偽装の歴史でもあったことを物語っています。
また、日本には、「エキストラバージン」表記に関する表示規制すらないので、仮に最高品質ではないものに「エキストラバージン」と表記されていても、ただちに「品質偽装」ということにはなりません。こうしたことが、より混乱に拍車をかけているようにも見えますが、少なくとも、生産国で規格が守られていなければ、日本でこれを法制化しても意味はないでしょう。
まあ、今さらできていないことを嘆いてばかりいても仕方ありません。
オリーブオイルは、きちんと規格基準をまもって作られていれば、高品質のエキストラバージンオリーブオイルを安心して楽しみ、またその素晴らしい風味と優れた健康機能を享受することができる、優れた食品であることに疑いはありませんし、そうした良心のある生産者は、幸いまだ世界に多く存在します。
次回は、いよいよ、こうした悲しい市場の現実がある中で、どうやってオリーブオイルを選んでいったらよいか? その選び方のポイントをお教えしたいと思います。
はたして、信頼に足る「ものさし」は何かあるのでしょうか? (第3回に続く)
多田俊哉(ただ としや)
日本オリーブオイルソムリエ協会 理事長。国際基督教大学及びトリニティカレッジ卒業。モルガン銀行、JPモルガン証券、大手食品商社を経て、大前研一氏主宰(株)大前・ビジネス・ディベロップメンツ設立に伴い執行役員として経営参画。2009年(社)日本オリーブオイルソムリエ協会を設立。代表理事・理事長。海外の主要オリーブオイルコンテスト審査員歴任。香川県オリーブオイル品評会審査員。日本初の国際オリーブオイルコンテスト「OLIVE JAPAN」(http//Olivejapan.com/)主催者であり、日本を代表するオリーブオイルの専門家として世界に知られる。オリーブオイルビジネスの不正を暴いた『エキストラバージンの嘘と真実』(トム・ミューラー著、日経BP社)で解説を執筆。
また、日本には、「エキストラバージン」表記に関する表示規制すらないので、仮に最高品質ではないものに「エキストラバージン」と表記されていても、ただちに「品質偽装」ということにはなりません。こうしたことが、より混乱に拍車をかけているようにも見えますが、少なくとも、生産国で規格が守られていなければ、日本でこれを法制化しても意味はないでしょう。
まあ、今さらできていないことを嘆いてばかりいても仕方ありません。
オリーブオイルは、きちんと規格基準をまもって作られていれば、高品質のエキストラバージンオリーブオイルを安心して楽しみ、またその素晴らしい風味と優れた健康機能を享受することができる、優れた食品であることに疑いはありませんし、そうした良心のある生産者は、幸いまだ世界に多く存在します。
次回は、いよいよ、こうした悲しい市場の現実がある中で、どうやってオリーブオイルを選んでいったらよいか? その選び方のポイントをお教えしたいと思います。
はたして、信頼に足る「ものさし」は何かあるのでしょうか? (第3回に続く)
多田俊哉(ただ としや)
日本オリーブオイルソムリエ協会 理事長。国際基督教大学及びトリニティカレッジ卒業。モルガン銀行、JPモルガン証券、大手食品商社を経て、大前研一氏主宰(株)大前・ビジネス・ディベロップメンツ設立に伴い執行役員として経営参画。2009年(社)日本オリーブオイルソムリエ協会を設立。代表理事・理事長。海外の主要オリーブオイルコンテスト審査員歴任。香川県オリーブオイル品評会審査員。日本初の国際オリーブオイルコンテスト「OLIVE JAPAN」(http//Olivejapan.com/)主催者であり、日本を代表するオリーブオイルの専門家として世界に知られる。オリーブオイルビジネスの不正を暴いた『エキストラバージンの嘘と真実』(トム・ミューラー著、日経BP社)で解説を執筆。