治療法が無いエボラ出血熱、アフリカで感染爆発が懸念されています。しかし、実際に恐ろしい
のはもっと他のマラリヤの様な感染症で死者は年間60万人以上とか言われています。しかし、
感染から発症までに20日程の長い潜伏期間があり、その間の接触感染は決して侮れないと
言う次第です。 以下ネットニュース参照。
matono - ニュース・コラム,社会 2014.04.20 11:00 am
実態を知ろう。元医師が語る「エボラ出血熱」が注目を集める理由

ここ数日、「エボラ出血熱が大流行」という見出しをニュースで見かけます。そのようなニュースを見ると恐怖心があおられますが、実際のところどうなのでしょう。
ギニアやリベリアなどの西アフリカで流行していますが、そもそもエボラ出血熱がどういうものか知っている人は、一体どれくらいいるでしょうか? なぜそんなに恐れなければならないのでしょう? 私の友人が簡単に調べたところ、理解している人はほとんどいませんでした。今回は、エボラ出血熱がどんなものなのか、恐れるべきところは何なのかをお伝えします。
1. エボラ出血熱は悲惨な症状が出る
エボラ出血熱が恐れられているのは、感染するとホラー映画そのままのような症状が起こるからです。口や鼻、直腸まで、あらゆるところから出血した後、突発的な発作があり、死に至ります。これがエボラ出血熱が引き起こす症状です。これ以上恐ろしい状況なんてあるでしょうか。これだけでも、なぜ注目を集める感染症なのかを物語っています。
出血というのは、人間の恐怖心をもっとも煽る症状です。しかし、体中の穴から大量出血して失血死するのは、ほとんどが神話のようなものです。実際のところ、感染者が出血するケースは少なく(全体の45%以下)、失血が原因で死亡することはありません。エボラ出血熱の主な症状は、他の多くの感染症と同じで、熱、痛み、筋肉の弱体化、嘔吐、下痢などです。
2. エボラ出血熱は致死率が高い
エボラウイルスに感染した人の致死率は最高で90%です。万が一感染したらそれで終わり、というのはおそらく間違いないでしょう。しかし、もっと恐ろしいのは、感染した人が発症し始めるまでに3週間あるということです。その間に、感染した人と接触した人たちによって、ウイルスが広がる可能性があります。
しかし、エボラウイルスは、汗や血液などの体液を通じてしか感染しないので、広範囲で急速に広がることはありません。感染した人(もしくはその体液)に接触した人しか感染せず、空気感染や飲料水で感染が広がることはないということです。また、感染症の重篤度が高いため、感染した人がすぐに医療機関にかかれば、感染を抑えることができます。
また、WHO(世界保健機関)のWebサイトで致死率90%と言われているのは、最悪の場合です。平均的な致死率は66%です。
3. エボラ出血熱は治らない
エボラ出血熱に効く抗ウイルス薬やワクチンはありません。2011年にマウスで作られたワクチンがありますが、人間に使用できるものを実用化することは、今のところ成功していません。
ただ、メディアは少し煽り過ぎ
エボラ出血熱は確かに死に至る恐ろしい病気です。無視することはできませんし、世界的にも注目しなければならないでしょう。効果的な治療法や新薬の開発が急務なのは、疑いようもありません。しかし、エボラ出血熱で死亡した人は比較的多くありません。
1970年台にウィルスが発見されてから、エボラ出血熱によって亡くなった人は1,700人未満です。感染した人に施されているのは、医学的な対処と隔離がほとんどです。エボラ出血熱とマラリアを比較すると、どちらも同じような地域で発生している感染症ですが、マラリアは去年だけでも約60万人が亡くなっています。(実際にマラリアの犠牲になった人はこの2倍に及ぶ可能性もあります)
エボラ出血熱は、アフリカでも田舎の貧困地域で発生しました。このような地域はあらゆる面での支援を必要としています。エボラ出血熱のような感染症が発生した時は、恐怖に煽られて動揺するのではなく、そのようなアフリカの地域では他にも同じくらい悲劇的なことが起こっているという事実を思い出しましょう。あらゆる人がもっと心を痛め、関心を持てたらと思います。
What is Ebola? Why is it scary? A really simple answer|Doctor Stu's Blog
Stuart Farrimond(訳:的野裕子)