強い者が勝つ。この自然界の掟(おきて)を痛感させられる映像がある。
「30 Japanese Giant Hornets kill 30,000 Honey Bees」という動画には、そのタイトル通り、30匹のオオスズメバチが3万匹のセイヨウミツバチを殺していく様子が映し出されている。
動画のなかで、オオスズメバチたちはミツバチの幼虫を食べるため、たったの30匹で巣に乗り込んでいく。セイヨウミツバチは自分より4倍大きい体を持つ侵入者に、3万匹の多勢で立ち向かっていくのだが、全く歯が立たない。
それもそのはず。セイヨウミツバチは、ニホンミツバチと違って、オオスズメバチが周りにいない環境で今まで生活してきており、対抗する手段を持っていないのだ。
オスズメバチは2004年に、中国から輸入された鉢植え植物に紛れ込んで、
フランスに上陸。その後ヨーロッパで、生息地域を拡大していった。
そしてオオスズメバチはセイヨウミツバチを次から次へと襲っており、現在セイヨウミツバチの数は激減しているという。
その例を示す今回の動画では、オオスズメバチたちは3時間かけてセイヨウミツバチの牙城を崩し、中にいる幼虫を捕食。残酷に見えるが、これが弱肉強食の世界なのである。
ちなみにニホンミツバチは、巣を襲いに来たオオスズメバチの体に集団でまとわりつき、熱によって相手を殺すことができる。これはこれで、なんとも恐ろしい進化の例である。
(文=田代大一朗)
参照元:Daily Mail(英文), YouTube/iamyourdoom61
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