珍しいですねえ、隕石衝突に関する学術ニュースです。 まあ今回扱われているのは中米の
ユカタン半島のチクシュルーブだけですけれども、分かっているだけで巨大隕石衝突痕跡は
シエバークレーターを含めると9個も在ります。
発見(表)年月 | |||||
Acraman, Australia | 32°1'S | 135°27'E | 160. | 570.00 | 1982 |
Woodleigh, Australia | 26°0'S | 114°0'E | 120. | 250.00-360.00 | 2000 |
Chicxulub, Mexico | 21°20'N | 89°30'W | 170. | 64.98 ± 0.05 | 1994 |
Popigai, Russia | 71°30'N | 111°0'E | 100. | 35.00 ± 5.00 | (Nature 388, p365,1997) |
Shiva, Mascarene | 5°'S | 55°E | 600. | 65.00 | 1996 |
Sudbury, Ontario, Canada | 46°36'N | 81°11'W | 200. | 1850.00 ± 3.00 | 1960 |
South Africa | 27° 0'S | 27°30E | 140~300. | 2023.00 ± 4.00 | 1999 |
Manicouagan, Quebec, Canada | 51°23'N | 68°42'W | 100. | 214.00 | 1960 |
もちろんこのほかにも海底の衝突痕跡があったはずですから地球の海洋面積は陸の3倍は在りますから
まあ30個もの巨大隕石衝突痕跡があるということは間違いありません。
さてその様な中でチクシュルーブクレーター一つをもってしても地上生命に多大な影響があり
隕石衝突の結果の全容の解明にはおそらく後千年はかかるでしょう。 ということは現在の
科学の知見、とりわけ地球物理学に関しては未開時代であるということは間違いありません。
以下は人類の地球科学や地質学、生物学は根本的に改正される事が不可避だという事を
明白に伝えるネットニュースです。
恐竜絶滅、小惑星の落ちた場所が悪かったせい?研究成果
小惑星の衝突で大量絶滅が起こるのは地球表面の13%、東北大ほか研究
新たな研究により、古代の地球に小惑星が衝突する場所として、ユカタン半島はおそらく最悪の場所だったことが明らかになった。
奇跡の恐竜化石、世紀の大発見 写真18点
今から6600万年前、現在のメキシコのチクシュルーブという港町の近くの海に、直径10kmほどの小惑星が衝突した。これにより恐竜の時代は唐突に終わりを告げ、ほとんどの恐竜を含む、地球上の全生物の約4分の3が絶滅した。
東北大学大学院理学研究科地学専攻の海保邦夫氏がこのほど発表した論文によると、宇宙から飛んできた小惑星が炭化水素(石油や天然ガスの主成分)を豊富に含む堆積岩層に衝突し、大気中に膨大な量の煤(すす)をまき散らした結果、地球が急激に寒冷化し、大量絶滅が起きたという。この衝突により、地球全体の平均気温は8~10℃、陸上の平均気温は10~16℃も下がったと推定している。
11月9日に『Scientific Reports』に発表された論文で、研究チームは、これだけ大量の煤をまき散らせるような岩石層がある場所は地球表面の13%しかないと主張する。つまり、小惑星がほかの場所に落ちていたら、飛べない恐竜も絶滅していなかったかもしれないのだ。
NASAのジェット推進研究所にある地球近傍天体研究センターのポール・チョーダス氏は、「今回の論文は大きな天体が衝突しても大量絶滅が起こる可能性は高くないことを示していて、非常に面白いと思います」と言う。「私たちはしばしば、この衝突が恐竜にとってどんなに不運で、哺乳類のトップに立つ私たちにとってどんなに幸運であったかを語ります。今回、その運のほどが数字で示されたのです!」
奇跡の恐竜化石、世紀の大発見 写真18点
今から6600万年前、現在のメキシコのチクシュルーブという港町の近くの海に、直径10kmほどの小惑星が衝突した。これにより恐竜の時代は唐突に終わりを告げ、ほとんどの恐竜を含む、地球上の全生物の約4分の3が絶滅した。
東北大学大学院理学研究科地学専攻の海保邦夫氏がこのほど発表した論文によると、宇宙から飛んできた小惑星が炭化水素(石油や天然ガスの主成分)を豊富に含む堆積岩層に衝突し、大気中に膨大な量の煤(すす)をまき散らした結果、地球が急激に寒冷化し、大量絶滅が起きたという。この衝突により、地球全体の平均気温は8~10℃、陸上の平均気温は10~16℃も下がったと推定している。
11月9日に『Scientific Reports』に発表された論文で、研究チームは、これだけ大量の煤をまき散らせるような岩石層がある場所は地球表面の13%しかないと主張する。つまり、小惑星がほかの場所に落ちていたら、飛べない恐竜も絶滅していなかったかもしれないのだ。
NASAのジェット推進研究所にある地球近傍天体研究センターのポール・チョーダス氏は、「今回の論文は大きな天体が衝突しても大量絶滅が起こる可能性は高くないことを示していて、非常に面白いと思います」と言う。「私たちはしばしば、この衝突が恐竜にとってどんなに不運で、哺乳類のトップに立つ私たちにとってどんなに幸運であったかを語ります。今回、その運のほどが数字で示されたのです!」
大量の煤が空を覆った
研究では、小惑星の衝突により炭化水素を豊富に含む堆積岩が燃え、約15億トンの煤が大気中にまき散らされたと見積もっている。大気中の低いところを漂っていた煤はまもなく雨に洗い流されたが、約3億5000万トンは高層大気中を循環しつづけ、命の源である日光を遮ったと考えられる。
海保氏は、白亜紀の終わりに炭化水素を含む堆積岩が多く存在していたと思われる地域を再現した地図を使って見積もりを行った。こうした地域は海岸付近に多く、今日、石油や天然ガスが見つかる地域とおおむね一致している。
海保氏は以前の研究で、世界中の岩石層に小惑星衝突による煤が含まれているかどうかを調べている。彼は、チクシュルーブ・クレーターに比較的近いハイチで採集したサンプル中の煤が、何千kmも離れたスペインで採集したサンプル中の煤とよく似ていることに気づいた。
「煤どうしが似ているのは、同じ場所から来たからです。つまり、小惑星が衝突したチクシュルーブの岩石に由来しているのです」と海保氏は言う。「衝突地点の堆積岩に含まれていた炭化水素の量が、陸と海の温度低下の程度を決めたのかもしれません」
この時代の多くの場所で、化石記録中に煤が見られる。この理由として、これまでは小惑星の衝突により飛び散った高温の岩石が森林火災を引き起こしたせいとする説明が有力だった。
海保氏の今回の研究は、従来の説明に異議を唱えるものであり、森林火災だけでは地球全体の温度を下げるほどの煤は発生しないとしている。彼はまた、小惑星の衝突によって生じた煤は均等には分布しなかったと考えられ、このことは、北半球の方が寒冷化が厳しく、南半球の方が回復が早かったことを示すデータともよく合っていると主張する。
海保氏は、白亜紀の終わりに炭化水素を含む堆積岩が多く存在していたと思われる地域を再現した地図を使って見積もりを行った。こうした地域は海岸付近に多く、今日、石油や天然ガスが見つかる地域とおおむね一致している。
海保氏は以前の研究で、世界中の岩石層に小惑星衝突による煤が含まれているかどうかを調べている。彼は、チクシュルーブ・クレーターに比較的近いハイチで採集したサンプル中の煤が、何千kmも離れたスペインで採集したサンプル中の煤とよく似ていることに気づいた。
「煤どうしが似ているのは、同じ場所から来たからです。つまり、小惑星が衝突したチクシュルーブの岩石に由来しているのです」と海保氏は言う。「衝突地点の堆積岩に含まれていた炭化水素の量が、陸と海の温度低下の程度を決めたのかもしれません」
この時代の多くの場所で、化石記録中に煤が見られる。この理由として、これまでは小惑星の衝突により飛び散った高温の岩石が森林火災を引き起こしたせいとする説明が有力だった。
海保氏の今回の研究は、従来の説明に異議を唱えるものであり、森林火災だけでは地球全体の温度を下げるほどの煤は発生しないとしている。彼はまた、小惑星の衝突によって生じた煤は均等には分布しなかったと考えられ、このことは、北半球の方が寒冷化が厳しく、南半球の方が回復が早かったことを示すデータともよく合っていると主張する。
硫黄が原因である可能性も
しかし、1つ問題がある。最近、チクシュルーブ・クレーターの掘削調査が行われたが、炭化水素はあまり見つからなかったのだ。
チクシュルーブ・クレーターの海底部分の掘削プロジェクトに参加した米テキサス大学オースティン校の地質学者ショーン・ギューリック氏は、小惑星の衝突直後の寒冷化は、煤ではなく蒸発した硫黄が原因である可能性が高いと指摘する。
10月30日に『Geophysical Resesarch Letters』に論文を発表したジョアンナ・モーガン氏は、小惑星の衝突により約3250億トンの硫黄が放出されたと推測している。これは、地球を一時的に寒冷化させるのに十分な量だが、実際にはもっと多かった可能性がある。
ギューリック氏は、チクシュルーブから650km離れたハイチで採集された煤が、森林火災によって堆積したものである可能性があり、近く発表されるチクシュルーブの掘削コアの分析結果が、この部分の議論を明確にするだろうと言う。
チクシュルーブ・クレーターの海底部分の掘削プロジェクトに参加した米テキサス大学オースティン校の地質学者ショーン・ギューリック氏は、小惑星の衝突直後の寒冷化は、煤ではなく蒸発した硫黄が原因である可能性が高いと指摘する。
10月30日に『Geophysical Resesarch Letters』に論文を発表したジョアンナ・モーガン氏は、小惑星の衝突により約3250億トンの硫黄が放出されたと推測している。これは、地球を一時的に寒冷化させるのに十分な量だが、実際にはもっと多かった可能性がある。
ギューリック氏は、チクシュルーブから650km離れたハイチで採集された煤が、森林火災によって堆積したものである可能性があり、近く発表されるチクシュルーブの掘削コアの分析結果が、この部分の議論を明確にするだろうと言う。
そんな彼も、小惑星が衝突した場所が悪かったという点では海保氏と同じ意見だ。大きな小惑星が衝突した場所はほかにもあり、米国のチェサピーク湾やドイツのバイエルン州西部に痕跡がある。しかし、化石記録を見るかぎり、これらの小惑星は大量絶滅は引き起こさなかった。理由はおそらく、衝突地点の岩石の組成にある。
ギューリック氏は、「チクシュルーブに衝突した小惑星と同じ大きさの小惑星が衝突したときに、同じ規模の変化を大気に生じさせられるような地域は、地球上にはあまりありません」と言う。
犯人が硫黄であろうと煤であろうと、海保氏の研究は、古代の地球に起きた変化をシミュレーションする気候モデルの評価に役立つ可能性がある。
「それぞれのモデルで硫黄や煤や二酸化炭素が大量に放出された場合にどうなるかを見ていくことで、大気中の化学反応に関する問題を検証することができます」とギューリック氏は言う。「今日の気候変動の影響を考える上でも非常に重要です」
ギューリック氏は、「チクシュルーブに衝突した小惑星と同じ大きさの小惑星が衝突したときに、同じ規模の変化を大気に生じさせられるような地域は、地球上にはあまりありません」と言う。
犯人が硫黄であろうと煤であろうと、海保氏の研究は、古代の地球に起きた変化をシミュレーションする気候モデルの評価に役立つ可能性がある。
「それぞれのモデルで硫黄や煤や二酸化炭素が大量に放出された場合にどうなるかを見ていくことで、大気中の化学反応に関する問題を検証することができます」とギューリック氏は言う。「今日の気候変動の影響を考える上でも非常に重要です」
文=Michelle Z. Donahue/訳=三枝小夜子
地球の大規模クレーター10選
ユカタン半島にあるチクシュルーブ・クレーターのイラスト。
Illustration by Detlev van Ravenswaay, Science Source
Illustration by Detlev van Ravenswaay, Science Source
以下に、現在確認されているクレーターのうち特に規模の大きいもの10個を、古い順に紹介しよう。
【 1. フレデフォート・クレーター 】
南アフリカ共和国、フリーステイト州。推定20億年前
フレデフォート・ドームとも呼ばれる。生成直後の直径は約300キロとする説もあり、確認できている限りで世界最大の衝突構造である。2005年にユネスコの世界遺産にも登録された。
【 2. サドベリー盆地 】
カナダ、オンタリオ州。推定18億年前
クレーターの生成当時の直径は推定130キロで、地球上で最大級の衝突構造の1つと目されている。18億年以上前にできたものと見られ、特に古い衝突構造の1つでもある。
【 3. アクラマン・クレーター 】
オーストラリア、南オーストラリア州。推定5億8000年前
現在ではこのクレーターの一部はアクラマン湖となっている。衝突構造の直径は約90キロと試算されている。
【 4. ウッドリー・クレーター 】
オーストラリア、西オーストラリア州。推定3億6400年前
このクレーターは地表に露出していないことから、その実際の大きさについては見解が分かれており、直径40キロとする説から120キロとする説まである。
【 5. マニクアガン・クレーター 】
カナダ、ケベック州。推定2億1500万年前
このクレーターは現在ではマニクアガン湖となっている。浸食は進んでいるものの、世界最大級かつきわめて保存状態の良いクレーターの1つと目されている。直径は推定で約100キロ。
【 6. モロクェン・クレーター 】
南アフリカ共和国、ノースウエスト州。推定1億4500年前
南アフリカ共和国のカラハリ砂漠の近くに位置する。クレーターを形成した隕石が化石化して残っているのが特徴。
【 7. カラ・クレーター 】
ロシア、ネネツ自治管区。推定7030万年前
カラ・クレーターは現在は浸食が進んでおり、地表には露出していない。一部の研究者はこの衝突構造を、2つのクレーターが連なったものと見ており、一方をカラ・クレーター、他方をウストカラ・クレーターと呼び分けている。
【 8. チクシュルーブ・クレーター 】
メキシコ、ユカタン半島。推定6500万年前
メキシコのユカタン半島にあるこのクレーターを形成した隕石が、恐竜絶滅の直接または間接の原因になったと考える研究者は多い。生成当時の直径は170キロとするものから、なんと300キロとする説まである。もし後者の説が正しければ、このクレーターが地球上で最大となる可能性もある。
【 9. ポピガイ・クレーター 】
ロシア、シベリア。推定3570万年前
ロシアでは多くの専門家が、このクレーターは数兆カラット相当のダイヤモンドを埋蔵する世界有数のダイヤモンド鉱山だと考えている。これらは「衝突ダイヤモンド」と呼ばれる。
【 10. チェサピーク湾クレーター 】
アメリカ、バージニア州。推定3500万年前
1980年代初頭に発見されたチェサピーク湾クレーターは、ワシントンD.C.から約201キロの地点に位置する。一部ではこのクレーターの直径は約85キロと試算されている。
Illustration by Detlev van Ravenswaay, Science Source
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