怖い食中毒が在るのですね。発症例は1986年からの30年間に30例と言いますから稀な
病気ですが一歳未満の乳幼児には本物の生の蜂蜜はやはり要注意という次第です。
蜂蜜食べ6カ月児死亡 乳児ボツリヌス症、全国初
東京都は七日、離乳食として蜂蜜を摂取したことが原因で乳児ボツリヌス症になったとみられる足立区の生後六カ月の男児が死亡したと発表した。都によると、統計で確認できた一九八六年以降、乳児ボツリヌス症での死亡例は全国で初めて。
乳児ボツリヌス症は一歳未満の乳児がかかる。都は七日、一歳未満児には蜂蜜を与えないよう改めて呼び掛けた。
都によると、男児は二月十六日からせきなどを発症し、二十日にけいれんと呼吸不全で救急搬送された。二十八日に乳児ボツリヌス症と診断され、三月三十日に死亡した。
発症の一カ月前から、家族が離乳食として一日二回ほど、計約十グラムの蜂蜜をジュースに混ぜて飲ませていた。家族は乳児に蜂蜜を与えてはいけないと知らなかったと話しているという。検査の結果、乳児の便と保管していた開封済みの蜂蜜からボツリヌス菌を検出。保健所は蜂蜜が原因とみられる食中毒と断定した。
乳児ボツリヌス症は菌が口から入って腸で毒素を出し発症する。厚生労働省によると、八六年に千葉県で初めて確認され、翌八七年に当時の厚生省が一歳未満の乳児に蜂蜜を食べさせないよう都道府県に通知を出した。厚労省に食中毒として報告された例ではこれまで死亡例はなかった。
都によると、国内では八六年以降、三十例以上の発症例が報告されている。
<乳児ボツリヌス症> 1歳未満の乳児がボツリヌス菌芽胞を口から摂取することで発症し、蜂蜜を原因とする場合が多い。便秘や哺乳力の低下、泣き声が小さくなるといった症状が出る。死亡に至るケースはまれ。1976年に米国で初めての症例が報告され、日本では86年に発生した。食品に含まれる毒素そのもので発症する一般的なボツリヌス食中毒とは異なる。