勇ましいですよね中国の政治的宣伝。しかし、習近平・国家主席暗殺計画などという恐ろしい話題も
ネットでは花盛りです。また多民族国家の宿命として国家国民の統制は至難であり、増して一党独裁
政権下では抑圧された被支配民族や被抑圧民族の憎悪や怨念は無差別自殺テロという恐怖となって
政権中枢部の最重要課題です。
内部統制に破綻をきたす可能性が高まると、いつの時代もどの為政者も周辺国との軍事紛争を
拡大させ、国防という大儀を担ぎだして国内を統制、不満分子を戒厳令で抹殺して保身をする以外
術が無いというのは歴史の現実の教訓です。
当然お隣の中国もその轍を踏むことは不可避という次第です。 そのための恰好のスケープゴートは
尖閣問題をでっち上げてそのときに備えた対日本軍事行動であることは必然です。
以下は、国民の政権批判の対応限界点が2020年と見込んで理想の仮想敵国日本の領土を
奪取して、国民の拍手喝采を醸成し、一党独裁腐敗政権の延命を画策する中国共産党のサバイバル
戦略の切り札である尖閣奪取策の骨子を報じる数多のネットニュースです。
中国の新・国防白書 2020年までに尖閣奪取行動起こすと示唆か
中国政府が5月26日に『国防白書』を発表した。1998年以降ほぼ2年おきに内容を更新し、今回が9回目となる。その内容が極めて好戦的だったことが専門家を驚かせている。ジャーナリスト・相馬勝氏が解説する。
「過去8回の白書にはなかった『戦闘を準備する』といった直接的な表現があり、米国や日本を名指しで批判しているのも異例です。
〈国家安全形勢〉と題した第1章では、『米国がアジア太平洋地域において軍事プレゼンスを強化している』『日本が軍事安保政策を大幅に変えて国家発展を図っている』といった主旨の記述があり、日米同盟を警戒していることが読み取れます」
白書では中国人民解放軍の在り方についても方針転換を打ち出した。〈従来の陸軍重視、海軍軽視の伝統的な思考を突破〉と記し、海軍を重視しながら統合作戦能力を向上させることを掲げたのである。
習近平・国家主席は〈海軍は近海防衛型から遠洋護衛を含む複合型に、空軍は領空防護型から攻防兼務型へ転換する〉という文言を入れ込んで、アジア太平洋地域への積極的進出の狙いを隠さなかった。
この白書を受け、南シナ海での活動がより活発になると見られる。中国政府はフィリピンなどが領有権を主張する岩礁を埋め立てて滑走路の建設を進めている。
中国国防省の楊宇軍・報道官は白書発表に合わせた会見で埋め立てについて「中国内地の建設工事と何ら変わりはない。自分の家の庭に新しい小屋を造るようなものだ」「米軍が(岩礁に)近づいて偵察活動をすれば、中国軍はすぐに合法的かつ専業的(軍事的)に対応する」と述べ、軍事的衝突も辞さない構えを見せた。
中国は尖閣諸島にも再び触手を伸ばすのか。相馬氏はこう見る。
「白書では尖閣について、日米同盟強化への懸念を示す文脈の中で『海上に存在する個別の隣国』が『強い軍事力を行使して中国の島嶼を不法に占拠している』と述べています。日本を名指しこそしていませんが、尖閣への野心を隠しませんでした。
南シナ海の領土・領海問題が片付けば、次は尖閣問題の軍事的な解決に乗り出す可能性があるということです。中国政府は2020年までに中国と台湾の統合を目標としていますが、それ以前にも“尖閣奪取”のために何らかの形で行動を起こすと考えるべきです」
習主席は自民党の二階俊博・総務会長が率いた3000人訪中団を笑顔で迎えたが、「友好ムード」の裏には今も覇権主義が隠れている。
※週刊ポスト2015年6月12日号